小学生の頃に喧嘩したことがある。たびたび。
たいがいは先生の介入があり、「喧嘩両成敗」の如く、
二人とも悪いんだよ、と、先生にしかられた。
先生は喧嘩している「瞬間」しか知らないのに。
「俺は無実だ!! 悪くない!!」
心のなかの声は、宇宙に響きそうなくらいに叫んでいた。
先生は原因なんて知らなかった。
だから、仕方なかったのだ。
当時は理不尽だと思いつつも、半ば無理矢理自分を納得させた。
ある出来事も、不思議なことにその「点」でしか語られる事がない。
歴史もそうやって紡がれてゆくのだろうか。
知らず知らずのうちに「定説」が作られていくのは恐い。
※注:本稿の初出は http://pocketstudio.jp/logbook/ であり、投稿データを記録用としてサルベージしたものを校正した。
※注:当時の私の考えや主張は、現在の私とは異なる場合があることを明記する。