『子供のマンガ離れ進む』11月3日付け日本経済新聞の中当たり(33面)にこんな見出しが踊る。少年・少女向けマンガは売れ行きが落ち込み、もっぱら子供の関心はゲーム一辺倒だという。紙面では、現在のマンガの主な購読者層が大人に移ったこと・子供はゲームに夢中でマンガに興味をもたない事を伝えている。締めくくりは「若い漫画家がもっと児童向けの作品に挑戦すれば、もう一度、子供は戻るはず」という意見を乗せている。
……
ふざけるな!!!!!! 子供は大人のおもちゃじゃない。
誰が若者や子供たちを消費社会のターゲットにしたんだ? 女子高生・大学生のブランドブームや携帯・コンビニ・そしてゲーム。みんな大人がけしかけたんじゃないか。
責任取れよ。
自分は関係ない?
……
漫画離れと「子供の想像力欠如の危惧」。
参ったな……
これまで個人的には、
漫画やテレビ・ゲームは社会とは関係が無いとおもっていたのだが。。
……
思い出して欲しい。「子供の活字離れが進む」という言葉が流行っていたはずだ。数十年前からずっと。今回の記事の中に親が「子供の時に読んだ漫画は今でも心に残っている。娘にもその感動を知って欲しいのに……」そして「子供の想像力は衰えており、今後、子供が独自の領域を形成できるのか心配」という結び。
なんだ、「漫画」と「活字」を入れ替えただけじゃないか。
この論理が正しいとすれば、かつての「子供」が「大人」になった今、「大人」こそが「想像力を欠如した」存在ではないのか? 今の「大人」は「子供」の頃に活字本を読まなかったんだからな。
想像力を欠如した大人が、現代の社会を創っている。
今こそが、想像力無き子供が育った「大人の社会」ではないのか。
……
漫画を子供が読むようになれば、全てが解決するのだろうか?
活字本・漫画・ゲームが無ければ、子供は相続力を持てないのか?
大人は子供が遊ぶための「独自の世界」を準備してやらねばいけないのか?
……そんなバカな事はあるまい。(……と、心の奥で信じようと努力している……)
きっと10年後には「子供のゲーム離れ進む・興味はもっぱらネット社会へ・・」の文字が踊っているに違いないだろう。そのころ、きっと、・・・・・ね。
※注:本稿の初出は http://pockets.to/ であり、投稿データを記録用としてサルベージしたものを校正した。
※注:当時の私の考えや主張は、現在の私とは異なる場合があることを明記する。また、表現が拙くとも、当時の自分の主張にあたる核心部分は原文ママとした。