在宅勤務が1ヶ月経過した気付きと対策

2月と3月の歩数比較

 2020年3月は新型コロナ(COVID-19)の影響のため、丸々1ヶ月を在宅勤務で過ごした。つまり、一度も会社に出社することなく仕事をしていた。ちょうど1ヶ月が経過。良いこともあれば、悪いこともあったように思う。今後の振り返りのため。今の気付や課題、取り組んだ対策などを、業務と私生活と分けて書き留めておく。

「業務」では集中とコミュニケーションの課題

 仕事におけるメリットは「集中できる」度合いが高まった点に尽きる。視覚・聴覚的な意味での集中度。特に、オフィスに出勤しているときに比べ、個人的に作業をする周辺環境のノイズ(雑音)が気にならないのが大きな利点だった。

 (個人的な感覚ではあるが)普段のオフィス内では音が気になっていた。ヒトが発生する足音やドアの開け閉め、キーボードの打鍵音などだ。チョット気になる。一方、在宅勤務でも音が気にならないわけではない。家は道路に面しているし、時々カラスの鳴き声も聞こえたりと、決して静かではない。だけれども、自然に起因する環境音であれば、比較的気にならない。ちなみに、オフィスでも家でも本当にうるさく気になれば、ノイズキャンセリング付きのイヤホンを付ければ、まぁ何とかなっている。

 音の問題に比べ、対処が難しかったのは視覚的なノイズ。オフィスならヒトの動き、温度、明るさや暗さの微妙な変化が気になるときがあった。一方、在宅勤務であればこの問題は発生していない。それは、元々家の中で集中できるような作業場所を、部屋の一角に確保していたからだろう。在宅環境の快適さという視点では、机と椅子を昨年の引っ越し時から確保していたのも大きいかもしれない。これは特に在宅勤務が始まるからと準備していたわけではなかったのだが。

 なお、集中度が高まったとは、私がそのように感じているだけであり、錯覚かもしれないことは書き記しておく。

 一方で課題は「コミュニケーション」の取り方だ。

 働いている会社は全国数カ所に拠点があり、私が所属するチームも複数の拠点にメンバーが分散している。そのため、在宅勤務が始まる前から Slack を通した文字コミュニケーションが当たり前だった。なので、普段の業務に関するやりとりについては、基本的に在宅勤務開始前後で何ら変わらない。

 何も変わらないや。そう、思っていた時期があった。

 課題はビデオチャット(Zoom の影像を使ったオンライン会議)で発生する。いや、現在進行形で発生している。オンライン会議でのコミュニケーションが難しい。業務では今年から Zoom を導入していたが、在宅勤務開始後は全社的に Zoom を使った会議が取り入れられた。その中で苦しんでいるのが、情報量の多さと間合いの取りづらさ。

 1つは情報量の多さ。言い換えると、視線の多さと表情が対面より細かく見えてしまう点。Zoom は画面が鮮明で遅延が少ないため、あたかも対面で同時多数と一斉に会議しているような間隔がある。そのため、会議参加者の視線が自分に集中しているような自意識過剰感により、変なプレッシャーを感じるのだ。この感覚は、うまく伝わるだろうか。例えると、5人くらいのオンライン会議でも、100人くらいの対面でのセミナーを壇上で実施しているような圧迫感があるのだ。画面の向こうの一挙一動に気を取られることがある。

 そして、そのような状況なので、会議での発言機会が減っている点だ。これは自覚しているのでナントカしたいのだが。たとえばオンライン会議中、ここで自分が発言していいかどうか迷うのが多々ある。これまでだったら、そんな気にならなかったのに、情報量が多いから意図せず空気を読もうとしてしまうからだろうか。明確に議事進行がファシリテートされているされている場合であれば、まだタイミングが計れるが、そうではない場合(参加者がざっくばらんに話すスタイル)では、発言のチャンスを窺っているうちに、議題が流れて何も言えないことが多い。

 会議での発言機会については、在宅勤務前から課題を感じていたところだが、情報量が多い問題が解決できない(自分の)問題のため、もう慣れるしかないかと半ば諦めている。正直もどかしいのだけれども。

 オンライン会議の情報過多に対しては、対処方法があった。顔が出ているウインドウを小さくするようして、表情が気にならないように努めた。また、どうしても気になる場合は、顔が出ている部分を別ウインドウで隠すことも試した。

 ただ、現状ではベストな解決方法がない。何か良い方法が思いつけば試してみたい。あるいは、時間の経過なり、慣れによって解決できるのだろうか。

「私生活」は運動不足と料理マンネリ化への対応

 コロナ太り、というキーワードが自分の周りで観測され始めている。在宅勤務で通勤やオフィス内での移動が極端に減ったため、筋力・筋肉量の減少。そして、食べたカロリーに比べて運動量が少ないので、脂肪が増える。つまり、体重が増えるというもの。

 とりわけ、在宅勤務で通勤時間がなくなったのは、自分の中では思ったよりも影響が大きかった。振り返ると、通勤時間とは貴重な運動時間だったのだ。それに歩く時間とは、頭の整理なり、思考を切り替えるための良い時間だったのだと気づいた。

 そもそも運動の習慣は、昨年秋に私が突発性難聴になってから努めて確保するようにしていた。耳鳴り・目まいに慢性的に悩まされていたため、回復のために努めて運動量を増やしたのだ。通勤時も歩く時間を多めにとったり、週末はランニングをしたり、運動時間が増えるように気を配っていた。お陰で今年に入ってから比較的復調しつつあったのだが・・・。

 3月に入ってから、fitbit で歩数やカロリーを計測していると、明らかに歩数・カロリーともに減少傾向がみられた。

fitbitのデータから、明らかに歩数が減少

 運動不足については在宅開始2週目あたりで明確に自覚していた。体重の変化と fitbit のデータから。特に歩数の減少が著しい。2月は毎日平均1万歩ほど歩いていたのに、3月に入って1万歩を越えたのは、たったの2日しかない。たったの。

 このままでは、また突発性難聴なり体調不良が再発の恐れが出てしまうと考え、出来るだけ外に出て散歩する時間を確保したのが月半ば。元々、日光を浴びる時間を増やすように気を配っていたが、在宅勤務開始後も改めて気を付けるようにしているのが現状。

 それでも月末は体調をくずしかけ、体重も増加しかけていたが、今は体調・体重を維持できているところだろうか。このまま気を付けたい。

 もう1つ想像していなかった課題は、料理のレパートリーに飽きてくるということ。

 元々、夕食は普段から作っていたのだが、限られた時間でいかに作るか、というところが主眼だったので、あまりメニュー内容には固執していなかった。ところが、通勤時間がないため、家事など料理にかけられる時間が増えてくると、急に自分のメニューがワンパターンだと気付き始める。記録をとってみると、割と短期間のメニューのローテーションが多いなと。

 あれ、もしかして作れる料理が少ないんじゃない? そりゃ飽きるよと、自分でも納得。

 この対策としては、シンプルに料理のレパートリーを増やすことにした。従来、時間がかかりそうで面倒そうと敬遠していたレシピにチャレンジしてみたり、作ったことのない食材を試したり。

 3月のチャレンジとしては、冷蔵庫の残りものや冷凍している食材をうまく使って料理するのを目指した。これまでは、スーパーにいって美味しそうな食材があれば、冷蔵庫の中身を気にせず(買うのがオトクだから、鮮度も良いし、安いしで)ということもあり、食材ロスもあったのだが、それも回避できたのは思わぬ利点だった。

 そして、意外と、限られたリソースの中で料理にチャレンジするのに面白いな、自分が楽しんでいるなと気付く。生きるために栄養を取るための料理から、楽しむための料理へと。そんな人様に自慢できるような料理は作れないけれど、人並みに料理作りを楽しめるようになったんじゃないだろうか。

 今ではNHK今日の料理のテキストを買い始め、旬の食材を良い感じに料理しながら、作れる料理の幅を拡げられるように取り組んでいるところだ。料理が趣味です、と言えるようになりたい。

購入したテキスト

在宅勤務で生活の変化は

 このように、良いところ、悪いところがあるものの、在宅勤務の実施によって生活に新しい変化が生まれた。正直、日々の課題に取り組みがいがある。この環境の変化は、きっと新しい気付を得られる切っ掛けになるのだろう。そう確信している。

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