走ろうと思ったきっかけの記憶

 今日では私のライフスタイルとして習慣化している、ランニング。その切っ掛けについて書きます。

 4~5年前、東京に住んでいた頃の私は不健康そのものでした。

 まず、運動習慣が全くなかったのです。たまにママチャリに乗って軽く川沿いや海の近くをサイクリングするか、通勤途中に途中下車して歩くのを意識する程度。

 そして、特に食事を意識するでもなく、飲酒量も今よりはるかに多く、かつ、夜型の生活スタイル。不健康のテンプレート的な状態で日々を過ごしていたのでした。

 当然のように、体重は増え続け、服のサイズは合わなくなります。自分でもさすがにマズイと思ったのは、パスポートのために写真を撮ったとき。できあがった写真を見て「誰だよこれ……」と自分で思うくらいに顔はブクブク。

 何とかしなくちゃなぁと思いながらも、忙しい、面倒を言い訳に、まだ慌てる時期じゃないと対策をとれなかった私。

 そんな私にも、転機が突然訪れます。

 歩き始めた&走り始めたのは2017年6月の夏至。その日、夏の朝、たしか五時ぐらい。ふと目が覚めて、家の近くを歩こうと思い、着の身着のまま、外に飛び出し、近所の川沿いを歩きました。それがきっかけ。

 そのときの気持ちは、今起きないと、今外に出て歩かないといけないという、焦り。「このままの生活を続けていれば、人生なにも変わらないよ? 変えたいんでしょう?」と、自分の声で、自分に対し、ささやきかける声が聞こえたような気がしたのです。よし、外に出よう。歩こう。

 そして歩きはじめると、とても清々しい気持ちになりました。朝の街は騒がしさもなく、空気はちょっぴりひんやり。コンクリートの堤防沿いを歩いているだけなのに、山の中を散歩しているかのような感覚。これはいいなと。3キロほどを30分ほどかけて歩いたのでした。

 思わぬ気分転換ができたことで、毎日朝歩こうかなと思い始めます。そして、一週間ほどすると「あれ?もしかして走った方が気持ち良い?走れる?」と気付き、走り始めたのがきっかけ。

 当初は、一キロすら走ることもできず、走ったり歩いたりの繰り返し。それでも続けているうちに、ジョギング用の靴を買おうとか、ちゃんとウェアとかあったらいいかな(汗すごくでるし)、と、何となくそれらしい感じになっていきます。そうこうしているうちに、気が付けば3キロ、5キロ、10キロと走れるようになっていました。

 こう思い返してみますと、特段何かあったわけでもないのですが、ふとした切っ掛けで新しい習慣ができるのは、面白いというか、不思議というか、ちょっとした縁みたいなものも感じてしまいます。走ることが習慣化したおかげで、健康的にも随分と改善されましたし、今思えばこれが私の人生にとって、新たな転機となったのでした。

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